STORY


―ねぇ、楽園ってどんなところだと思う?


空が蒼く冴え渡る風の気持ちいいあの日の午後。
君はこんなことを聞いたね。

―君にとっての楽園は?

君は少し戸惑って、空を見上げて、小さく笑った。

―私の楽園は・・・・




大切な人を亡くしました。
彼は私の命の恩人でした。
そして私達を護って最後を迎えました。
彼が私達に残してくれたもの。
『LITTLE EDEN』というメッセージ。
私達はその『楽園』を探すために、あてのない旅をしています。

広大な空の世界。
200年前に起こった西大陸と東大陸の飛行機戦争。
残されたものは、深い悲しみといつまでも続く悲劇でした。

西の大陸は滅び、取り残された虚使達。
生きるために傷つき傷つけられ、
迷いを振り切って戦い続け、
最後に残ったのは迫害という悲劇でした。

消えることのない死への病。
生まれ持ったこの病のため、
私達は長くは生きられません。
そしてそのたった20年ほどの短い生涯を、
ただ重い悲しみを背負って生き続けなくてはなりません。

だから私は楽園という場所が本当にあるならば、
それを追い求めて旅をしたいと思います。

どんな苦難が待ち構えていて、
たどり着く先に何があるかわからないけれど、
あなたも私たちと一緒に『楽園』を探しに行きませんか?


では語りましょう。異国の風の物語。